先日の多軌さんの誕生日記念を口実に、SNSにハナモリを再録しました。
去年末時点でサイトで公開してたのでそんなに意味あるかな~と思ってたけど、サイトよりSNSの方が、はるかにひとめにつくんだなあと思いました(当たり前体操)
ろくに宣伝してなかったこれまでに、自作を手に取ってくださったり、サイトまできてまんが読んでくださったりしてくれる方々に、マジモンの感謝のきもちが改めて湧きました。本当感謝。
あとPixivって、ツイッターと連携しておくと、勝手にツリー形式でナンバリングまでして漫画を全部postしてくれるの初めて知りました。なにこれ便利すぎてこわい。
次使うときはいつになるかわかりませんが、それまでこの機能ずっと残ってるといいなあ。
で、今回「ハナモリ」を自分で読みかえしてみたのですが(今まで読み返してなかったんかい)(自作があまり好きではないので…)、ぼんやりと描いた当時のことを思い出したので、今更ながらあとがきを書いてみます。
この本を描くにあたって自分に課した掟は
・原作から一切逸脱しない(関係性・キャラクター性・設定)
というあたりまえのことでしたが、私は多軌のことをかなり邪な目で見ているので(え??)、これがメチャクチャ大変でした。私はもともとの自分の絵柄と作風が女性を性的消費する萌え系統なので、多軌を描くときにそのあたりの成分がどうしても入ってしまうのが嫌すぎて、作画にかなり気を付けた覚えがあります。既存の便利な素材集や効果トーンをあまり使わずに、なるべくペンでの描画に拘ったのも、表紙をアナログ透明水彩(ほぼ初めて使う画材)で描いたのも、コマ割りをすべて平行長方形に統一したことも、すべて自分のオタク臭を脱臭するためでした。今見るとそんなに出来てないけど。出てるわオタク臭が。
話の内容的には、当初考えていたものとは全く変わっていて、実は最初は、慎一郎と花の香りのする妖のつながりを多軌が追憶する感じのお話でした。あの小さな妖怪が、いつも花の香りがする理由とは。というところを深堀した感じの話を考えていたのですが、どうしてもうまくまとめきれず、その要素ぜんぶオミットして、咲かない花を信じて見守る話に。
たとえほんものじゃなくでも、そこにほんものの気持ちがあれば、価値を信じて大切にできる、なぜなら多軌は強くて優しいから。ということを描きたかったんですが、これ描いた2年後に、その完全最上位な話を「苦手なふたり」がさあ……!!「苦手なふたり」を読んだときマジで絶叫した。言いたかったこと全部描いてあった。完全に完全な内容なうえ、最高の兄も出てくるしなぜか夏タキのロマンスの邪推要素まであるしで、泡吹いて白目むいて筆と指の骨ぜんぶ折って気絶しました。
私が描く必要、ないんだよなあ!!!!!!!!!!!!!!!!!原作が、最高だから!!!!!!!!!!!
ということで今、狂った私は原作から逸脱した話を描き始めているのでした。
でも改めてハナモリを見返してみると、このピュアな初心って大事かもしれんなと思い、初心忘れるべからず。ということで蛇足なあとがきを今更書いています。
ちゃんと、原作逸脱しすぎないように理性を取り戻したほうがいい。
もうなにもかも手遅れだけど。
せめて私の描いたものを読んだ方が、少しでも楽しんでくれればいいなと、それだけを願っています。
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